家を「使い捨て商品」で終わらせない（その２）

『人生で一番高い買い物』をして手に入れた「我が家」に支払ってきた住宅ローンの返済総額は更に高額だった・・・。日本では家を住み替えるよりも一度手に入れた家に一生涯住み続けることが多く、例え単身赴任で「我が家」を離れることがあってもいつかは戻ってその家で人生の終末を迎えることが普通なことになっているように感じます。「子育てのために」手に入れた家では子どもの独立で、まるでその役目を終えたように夫婦ふたりでの暮らしが続いていきます。当時は「狭さを感じつつ工夫して」暮らしていた家は夫婦ふたりでは「広すぎる家」になっていきます。子どもが使っていた部屋は、その部屋の主の私物が残されていつのまにか物置部屋になっていた・・・。気が付けば、その部屋がある二階にも足を踏み入れることが減っていた・・・。「我が家」を夫婦ふたりには「広すぎる家」のままにするよりは暮らしの動線を簡単にして、住居環境と言われる家の中の温熱や空気を快適な仕様にすることをご提案していきたいと思います。「その家全部を・・・」と考えると手間も時間もお金も多くを費やすことになります。夫婦ふたりが暮らす、例えば「二階を切り離して考えて一階だけ」を快適簡単にするのは如何でしょうか・・・。その家に暮らしながらこうした取り組みを進めて行くことだってできます。「この家はふたりきりだしこのままでいいや」などと考えている場合ではありません。その家を快適簡単に暮らす家にするのは「家を使い捨てにしない」第一歩になります。