『空き家問題』は戸建て住宅だけではないです。

『空き家問題』の主流は土地付き一戸建ての住宅です。「戸建ての家」を空き家のままほったらしにすると・・・「治安が悪くなる」「草木が生い茂る」「ゴミが貯まる」「放火されたら危ない」「倒壊したら大変」などと言われています。こうしたマイナス面が当てはまらないのが理由なのかも知れませんが、マンション住戸の『空き家問題』は見聞きすることが少ないです。いろいろな家族が集って住まう集合住宅（マンション）は、両隣りはともかく、住戸のある階が変わればどんな家族が住んでいるのかも分かないということもよくある話として見聞きしませんか。同じマンションの中にある住戸がいつの間にか「空き家」になって、住む人が減っていたことに後で気付くことだってあります。マンションは「住民みんなで建物を維持管理していく」が原則です。マンション全体が次第に痛んでいくきっかけがマンションの空き家問題のひとつです。昭和の時代から「日本は住宅があまっている」家あまり現象が続いています。マンションの住戸を含めた住宅の戸数が世帯数を上回っているのが現実です。それでも日本では新築ばかりに人気があるのも事実です。住宅が余っている中でマンションでは戸建てのそれとは異にする影響があります。マンションは「住民みんなで建物を維持管理していく」が原則なので、住民が減っていけば修繕積立金が不足していくことになります。建物を維持管理するための修繕積立金が計画通りに集まらないと、建物の維持管理がままならなくなります。当初の計画通りに維持管理するためにそれぞれの世帯に費用の負担が増えることもあります。マンションの『空き家問題』には触れられることが少ないように感じませんか。マンション住戸に暮らしていくには人口減少がじわじわと建物を「蝕んでいく」原因になろうとしています。